
【ブラックアウトチューズデイ】と【新型コロナ】からみえてきた人種差別と英語教育

3歳6ヶ月
Hello World!!
バイリンガル育児中のFamily Talkパパです。
「人種差別はまちがっている」
近代の否定しようもない真実です。
が、まだわたしたちはそれと無縁の世界を築くことはできていません。
ほぼ単一民族国家といってもいい日本で過ごしているとなかなか気づけませんが、個人的には「人種差別」は世界の忌まわしき共通歴史であり、「主義」に執着したレイシスト(人種差別主義者)は程度の差こそあれ、街のいたるところに存在しているとおもいます。
新型コロナ、そしてSNSでひろがるブラックアウトチューズデイから、新時代のバイリンガル教育(早期英語教育)はどこに向かうべきなのか、考えてみたいとおもいます。
ブラックアウトチューズデイ
早期英語教育を通して、人種差別にもし遭遇
してしまったときのレジリエンスや、
人種と人種の間にうまれるカラーラインを
どのように越えていくのか、
そこまで意識しながら、こどもたちにレッスンで
むきあっているバイリンガル育児の先輩先生たちには頭がさがります。
その多くの人は、実際海外で大学や大学院に通って現地で
長年生活をしたり、幼いときに海外のインターや
ボーディングスクールに通っていたひとたちです。
多くのひとが、「人種」を否応なく意識せざるをえない
環境下で暮らした経験があります。
バイリンガル教育をしていると、やがて自分のこどもが
アジア人として、日本人として「差別」されたと感じる場面
に直面することが(もちろんいまわたしたちが限りなくゼロに近づけなければいけません)あるかもしれません。
そんなときに、バイリンガル教育とはいったいなんのためなのか?
問われるのではないかと感じています。
私は、帰国子女でもなく23歳で渡米しているので、
「多様性」や「人種」という問題をアカデミックにしか
学べませんでした。意識をしながら、それらと向き合ってきました。
自分のこどもには小さいときからこの「多様性」と「人種」
という人類を形成するエレメントに慣れ親しんで欲しいと
強く願っています。
新型コロナでは、海外に住む私の友人達が暴力沙汰ではないが、
「コロナを広めた元凶」というラベリングをされて、
睨まれたり、これみよがしに道を歩いていると避けられた、
という話を聞きました。
彼らも、いまインスタグラムで自分の意見を発信しています。
私は、アメリカ生活を大学院と仕事で5年ほど送りしました。
「人種」「民族」「ナショナリティ」「多様性」については
はずかしながらほとんど理解していませんでした。
私の通っていた大学院には日本人はおろか留学生は私ひとり。
そもそも「文学と執筆」という専攻で留学生がいることが珍しく
私のいた学部では、私が日本人第一号で留学生第一号でした。
“Race, Ethnicity, Nationalism”というコースを当時履修していました。
クラスは多くてせいぜい10人ぐらいなので、当然教授と大学院生の距離は近く、それぞれがディスカッションに積極的に参加し、ときにはリードしていくような気概が必要です。
幼児英語教室に通わせているママたちのなかには、将来ディスカッションできる
くらいにスピーキング力はつけてほしい、と願っているかたも多いとおもいます。
何回目かの講義の途中で、
気づいたら自然と涙があふれていました。
講義後、寮に帰る途中で、吐き気がしてしゃがみこみました。
「意見がない・・・」
英語がわからない、講義内容が理解できない、わけではなく、
そもそも意見がない。これは致命的でした。
意見を求められても、差別したこともされたことも、
差別を目撃したことも、肌感覚では全くない。
同僚はアメリカ人といっても、さまざまな人種のルーツをもっていました。
オランダ系、アジア系、アフリカンアメリカン、南米系、
彼らは常に自分の人生のなかで「人種」の問題とともに
年齢を重ねてきています。
ただ退路はないので、それでも必死に講義についていこうとして、
同僚の何倍もの読書量をこなしました。
特にのめりこんでいったのが、アフリカ系アメリカ人についてです。
セメスターの講義が終了するときにはエッセイを提出しなければいけないので、のべ50ほどの先行研究と参考文献を読みながらアフリカ系アメリカ人の“double consciousness”について意見をのべました。
“Double Consciousness”とは、1897年にW.E.B. Du Boisさんが発表した”The Souls of Black Folks”のなかで使用した用語で、簡潔にまとめると、
「アフリカ系アメリカ人は常に白人の目を通して
自分という存在をとらえており、アイデンティティ形成
の時期に終わりそうにないようにおもえる苦悩に苛まれる」
Du Boisさんについて知っていくうえで、これはなにもアフリカ系アメリカ人に限ったことではなく、全人類が自分という存在に10代で悩むときに、あてはまることではないかとおもって、夢中になりました。
奴隷のために強制的につれてこられた歴史は、
全人類が学ぶべきことのひつであって、
日本の教育でももっと深く中高でとりあげてほしいとおもいます。
それは、悲しいことですが「人種差別」=「世界の常識」であり、
そのことについて深く知らなければいけない瞬間が海外では多くあるからです。
純粋な日本人である私がアフリカ系アメリカ人の
イデオロギーと精神分析を織り込んだエッセイを
まとめた一方で、同僚のアフリカ系アメリカ人の女性は
ジャパニーズアメリカンについてエッセイをまとめました。
彼女は地元の高校の教師でママであり、
当時遠い異国の地からきた私をまるで
こどものようにかわいがってくれました。
一緒にランチを食べたり、ディナーを食べたり、
お互いの考察を交換しあったり、とても仲良くさせてもらいました。
エッセイが書き終わったと、彼女が「交換しましょう!」と言ったので、
お互いのエッセイを交換しました。
彼女のエッセイはおもしろくて読み応えがあり、
そしてまた自分が書いたエッセイを実際アフリカ系アメリカ人は
どのようにとらえるんだろうと不安と興味がありました。
数日経ったある日のこと。
キャンパスで出会った彼女が私に声をかけてきました。
“Hiro!! I found your essay fascinating. You know what? I handed it out to my students in class, and they said like “How come a Japanese shows such a deep understanding of African American?”
ぎゅーーっとハグされながら言ってました。
驚いたことに、彼女は自分の生徒はおろか、学校の教師達にも紹介して、
わたしのエッセイを全生徒に配り、授業でディスカッションした
とのことでした。
彼女のアクションが、私のその後の院生活を支える大きな土台となったのはいうまでもありません。彼女の寛大さとユーモアに何度も救われました。
日本人とアフリカ系アメリカ人がわかり合うことは、
決して難しいことではありません。
要はお互いに共通なもの、学ぶべきことを探す努力をすること
であり、学ぶべきことがあるとおもえる以上、自分以外はみんな「先生」です。
いまわたしたちは時代の分水嶺にさしかかったのかもしれません。
世の中が大きく変わろうしているときに、過去の亡霊のはずだった「人種差別」が目を覚ましてしまいました。
中学1年生のとき、私は「差別はまちがっている」とか「差別しないようにしなければいけない」という作文を書くのがなんだか違和感があって、「差別は絶対になくならないとおもう」という趣旨の作文を書きました。
「差別」は憎むべきものであり、完全に葬り去らなければいけませんが、現実問題、わたしたちは「差別」と共存して、そのなかで立ち向かいながら、決して屈することのないレジリエンスや強さをもって、アクションをおこしていかなければいけない、とおもいます。
そんな趣旨のことを書いたと思うんですが、びっくりしたことに放課後私の作文はクラスメイトの前で先生に「これ、書いたの誰だ?」としつこく質問され、答えないと誰も帰れない雰囲気だったので、手をあげると、「なんでこんなこと書いたんだ?」と説教されました。正直におもったことを書いただけなんですが、将来の犯罪予備軍と勘違いされてしまったのか・・・
ただ、不思議なことに別にそのあとクラスメイトから白い目で見られたり、避けられたりすることはありませんでした。いまこうして思い出してみると、「みんなおもってたのかな・・・」ともおもえます。
過去のブログ【英語絵本のよみきかせ×リトミックが人間にもっとも大切な〇〇力】でもふれましたが、バイリンガル育児は、ある先輩ママが「楽しことがありそうな♪バイリンガル育児」というブログをアメブロで書いていますが、時代が変わるこの時期に、こどもたちの教育に必要な「なにか楽しいことがありそうな」をバイリンガル育児は与えてくれます。
周りを変え、世界をすこしでもいい方向にみちびいてくれるインフルエンサーのような存在になってほしいなあ、とおもいながら今日はここまでにします。
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